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○○ママの好きなこと・大切なこと DIYとハンドメイドで、子ども達と共に成長!

2022年2月1日 公開 / 2024年10月28日 更新

DIY講師 宇山亜希菜さん

6歳の長女、3歳の次女を育てながら、ママ向けのハンドメイドマーケット「キタハチマルシェ」を主催。さらに自らもDIY作家や講師として活動する宇山さん。ママ達の新しい働き方としてDIYやハンドメイドを勧める宇山さんに、この活動に込めた想いを聞きました。

Contents

1.家事・育児と両立できるのが、ものづくり。
2.モノもコトも、無いものは自分でつくる。
3.DIY・ハンドメイドという、新しい働き方。

DIYだけでなく、秘書検定、日本習字高等師範、FP、心理カウンセラー、危険物取扱者などさまざまな資格・免許を持つ宇山さん

家事・育児と両立できるのが、ものづくり。


ー現在までの経歴を教えてください

1983年伊達市で生まれ、高校卒業後は道南で会社員として勤務。その後、26歳の時に心機一転、小樽市の歯科専門学校へと通い、卒業後に小さなクリニックで勤めていました。7年ほど前、長女出産を機に退職しています。それからは少しでも家計の足しになればと、書道教室や衛生用品のネット販売をしていて、DIYを始めたのは2年ほど前からです。

ークリニックでは産休・育休を取得せずにご退職をされたんですね
実のところ、妊娠を職場に伝えた当初は産休後に復帰する方向で話がまとまっていたので、休みの合間を縫って必死で保育園探しをしていました。ところが数週間後に「やはり子供の都合で出勤できなくなると支障をきたすので、退職して欲しい」と告げられ、急遽退職する事となってしまったんです。


ーそれは大変な目に...。それからなぜDIYを始めたのですか?

初めは家事や育児をしている中で生まれた「散らかった家を片付けたい!」という悩みでした。既製品だとサイズや機能、価格の面で自分や家にぴったりの物は存在しないですから、自分で作るしかない。それで棚を作ってみたところ、案外うまく出来たんです。


ーいきなりの挑戦ですね

私の祖父は漁師をしていたのですが、自分で家を建てるほど器用な人でした。また母も私の洋服をいつも作ってくれていたので、子どもの頃からものづくりが身近にあったんです。そんな理由から、自分にもDIYができるんじゃないかな、と楽観的にとらえていました。

モノもコトも、無いものは自分でつくる。

(Instagramより引用)

ーそれはスゴいお祖父様だったんですね。「キタハチマルシェ」を始めた理由は?
子どもを出産後、母が販売イベントに出店する事になり、私も手伝う事にしました。ところが子供を連れて会場へ手伝いに行くと「商品を壊されたら困る」と主催側から断られてしまったんです。それなら、自分でやってやろうかと企画を練りました。

ー何でもご自分で!まさに「DIY精神」ですね
自分のように働きたいけど働けないママって、実は世の中にたくさんいるんです。一方、ハンドメイドやDIYは家でコツコツ、育児と両立しながら空いた時間にできるのが魅力。単なる趣味じゃなくて、ちゃんと家計の足しになって、女性が独立して働けるシステムを作る事が私の役割だと思いました。

ー会場選びはどのように?
以前からサツドラホールディングス傘下のリージョナルマーケティングが運営する「EZO CLUBコミュニティ」に会員登録していて、同社が発行する「EZOママかわら版」に掲載してもらっていた事が何度かあったんです。会員であればサツドラ北8条店にある「++ROOM」を会場として無償利用できるというお話を同社から頂いて、2020年12月に初の「キタハチマルシェ」を開催しました。

ーなるほど。キタハチマルシェの特徴は?
出展者にママが多く、子連れでの出店も、もちろん可能です。また出店料を抑えて、宣伝にも力を入れています。口コミが広がったお陰で、現在は出店希望者が後を絶たず、来場数もぞくぞく増えました。昨年2月の開催時は250人の来場があり、「++ROOM」でのイベントの中では最大規模だったようです。

取材日も製作したアイテムを持参してくれた宇山さん。ご自身の立場から、ママ目線、作家目線での運営を心がけているのだとか。

ーとことん、ママ目線の運営なんですね
やはり、ママ達に子育てと作家活動を両立して欲しいという願いが第一にあるんです。それに子どもにとっても、親が働いている姿を間近で見る事は、物心ついた時にお金のありがたみが分かったり、自分の知らないママの姿を見られたりして、良い経験になると思うんです。純粋に、働きたいママ達に自分のような嫌な思いをして欲しくないというのが、活動をはじめた時からの私の想いなんです。

ーご自身も、お母様のお手伝いをしていたんですもんね
今では親子3代で出店する作家さんもいらっしゃいるんですよ。一方で以前、子供をおんぶして会場で働いていたら、高齢の方に「子供がかわいそう」と言われた事がありました。活動を通じて、世の中の「親とは、子育てとはこうあるべき」という価値観も、少しずつ変えたいと願っています。

DIY・ハンドメイドという、新しい働き方。

ー今後の目標は?
まずは赤字でも、出展作家であるママ達の収入源になるよう、マルシェを続けて行きたいですね。また作家としてではなく、サポート役としてネット販売や撮影、発送するスタッフなど、本来作家1人で行っている仕事を分業化ができれば、もっと働くママ達を増やせるのではと見込んでいます。あ、あと現在、出展作家のロゴが入りディスプレイ(陳列用の什器)を開発している最中です。

ースポンサーロゴ入りのユニフォームみたいな...
まさにそう、テレビでスポーツ観戦をしていて思いついたんです(笑)。作家の皆さんは忙しいのでディスプレイにまで頭が回らず、会場にある無機質な会議机を借りている事がほとんど。そんな方のためにオシャレで安価な折りたたみ机を開発。価格を抑えるために、作家さん達の協賛を貰い、ロゴを入れて宣伝にも利用できる形を考えました。

(Instagramより引用)

ー作家さんの収入源というのも、重視しているんですね
既に共働きも一般化していますし、コロナ禍もあり昨今、男性だけの働きで家庭を守るのは難しくなりつつあると感じています。実は作家さんの中には、既に旦那さんより稼いでいる方もいるんです。ママの働き方の1つの選択肢、新しい働き方の選択肢としてDIYやハンドメイドが広がってくれれば、世の中に幸せなママ、幸せな家庭がもっと広がる。そんな想いを胸に、今後も活動を続けて行きたいと思います。私自身、ママになって初めて独立して、家庭と両立した働き方ができている。そんな風に感じているんです。

ーありがとうございました!

(Instagramより引用)

DIY講師
宇山亜希菜さん

Instagram:@itsupla