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○○ママの好きなこと・大切なこと 人生は冒険!

2022年4月19日 公開 / 2024年10月8日 更新

1児のママ 寺井 裕美子さん

北海道釧路市出身の寺井裕美子さん。ひとつの求人票をきっかけに上京し、バスガイドとして活躍。観光系に携わるお仕事をしながら子育てに勤しむ日々を送っていた中、2020年に札幌へJターンすることを決めます。それは「子どもと過ごす時間を大切にしたい」という想いから。ほんわかした雰囲気が纏う見た目とは裏腹に「思い立ったら即行動!」という行動派な寺井さんは、札幌に来てからフリーランスに転身。その半年後には法人化をするなど、今後の活躍にも期待です。そんな寺井さんに北海道での子育てや、現在の働き方など、さまざまなお話をお聞きしました。

Contents

1.上京し、バスガイドへ
2.「子どもとの時間を大切にしたい」その想いから札幌へJターン
3.起業し、フリーランスママに

バスガイド時代の貴重なお写真です!(寺井さんご提供写真)

上京し、バスガイドへ


ー釧路から上京されたきっかけは何かあったのですか?

たまたま東京のバス会社の求人を目にしたのが大きなきっかけでした。
高校生の頃にカナダに1ヶ月程語学留学をしていて英語に興味があったこと、また、合唱部に入っていて、歌を歌うことが好きだったということもあって、バスガイドって英語も使うし、歌も歌うから良いかも!って思ったんです(笑)。

ーバスガイドさんと言えば、バスの中で歌を披露されるイメージが強いです(笑)
バスツアーに参加してくださったお土産に、ということで御礼も兼ねていつも最後の締めくくりに「東京バスガール」というお決まりの歌を歌っていました。先日息子と一緒に、当時私がバスガイドをしていたバスに乗ったのですが、まだその歌を歌っていて「今もまだ歌うんだ」と懐かしくなりました(笑)。


ーバスガイドさんのお仕事って、観光地のことなど、覚えることもたくさんあるのでは?

会社からバスツアーにまつわる教科書が用意されているのですが、それを理解した上で暗記して、さらに自分なりに深く調べて、お客様にお伝えするので、そのあたりはとっても大変でした...!
ほかにも、ツアー中に予期せぬトラブルが起きたことも...。起きてしまったトラブルを、その場でひとりで解決しなくてはいけないという経験を20代前半でたくさんしてきたからこそ、強くなれた気もします。

優しい話し口調の寺井さん

「子どもとの時間を大切にしたい」その想いから札幌へJターン

ー仕事と育児の両立はどうでしたか?
上京してからはバスガイドから始まり、添乗員・旅行営業など10年間観光業に携わりました。離婚もして、9:00〜18:00のフルタイムで働いていたのですが、苦労してようやく見つけた保育園は家から離れた土地にあり、送り迎えが本当に大変で...。子どもも初めての保育園ということもあってか、体調を崩すことも多く、急なお休みが増えました。私も産休育休後、2年ぶりの社会復帰で、有給もない中だったので休めば欠勤になり、給料が減ってしまうという悪循環。人生で一番泣きながら歯を食いしばって生きていた時期だったかもしれません。そしてどんどんと「なんのために生きているんだろう」と問う日々が増えました。

ー自分の心の悲鳴にしっかりと気づけたのですね。その後、北海道に戻ろうと思った理由は...?
昔からいつかは独立したいな、という気持ちがあったのと、ちょうど新型コロナウィルスが蔓延してきた頃でもあって、観光業が低迷。これは今がチャンスなのかもしれないと、思い切って仕事を辞めました。
そして、当時東京で1K家賃10万円の家に住んでいたのですが、北海道だったら家賃が安いのでは?と思い、1年くらいはなんとかなる貯金を頼りに、北海道へ戻ることを決意したんです!

ネット環境さえあればどこでもお仕事ができます!

ー東京から北海道へ。お子さんの預かり先はどうやって決められたのですか?
移住してきたのは2020年の12月。息子は当時3歳でした。北海道に行く前からいくつもの幼稚園に電話をかけていたんです。「子どもと過ごす時間を確保したい」という想いで北海道に戻ることに決めたので、保育園ではなく、幼稚園をメインに探していたのですが、時期が微妙で、なかなか空きが見つからず...。ようやく入れる幼稚園を見つけ、そこから近い家を探して引っ越して来ました。

ー家賃は変わりましたか?
全然違いますね!1K10万円で暮らしていたのが、今は1LDKで5万円です!

ー北海道での子育てはどうですか?
移住してきて本当に良かったなって思っています。こちらは人も少ないし、花粉もないし(笑)、空気もきれいです。
北海道は四季がハッキリしていますね。そこが魅力のひとつだと思っています。秋になれば、家から見える山がくっきりと紅くなっているのを見ては、山ってこんなに紅くなるんだ!って感動しました。息子も、冬は雪遊びなどを全力で楽しんでいます!

わたあめをゲットして嬉しそうな息子さん

ー子育てで今いちばん楽しいことはなんですか?
旅行に連れて行くのが楽しいです!私自身が旅行や仕事で色んな風景を見てきたからこそ、息子にはたくさんの景色を見せてあげたいなと思っています。さまざまな土地の風土を感じて欲しい。
シングルマザーの強みは、お金を自由に使えることだと思っているので(笑)、好きな時に息子と旅行に行っています。息子も旅慣れしてきているのを感じます!

ーお子さんと旅行をする上で、親御さんにアドバイスをするとしたら何を伝えますか?
塗り絵や折り紙など、長時間遊べるグッズがあると良いかもしれません。今はチュッパチャプスがあれば時間は稼げます(笑)。うちの息子の場合、飛行機に乗ると基本的に離陸前から寝てくれるので助かっています(笑)。

ーさすが旅慣れてる〜!

空港のラウンジにて塗り絵に集中している息子さん(寺井さんご提供写真)

起業し、フリーランスママに。

ーさて、札幌に来てから起業されたんですもんね!どんな事業を始められたのですか?
私自身離婚を経験しているということもあって、困っている女性の力になりたいなっていう想いがありました。
札幌に来た時にママを支援している団体を見つけ、まずはそこでSNSの運用代行や営業のお仕事をいただいていました。

ーそれ以外にも、何やら名刺に「地域創世プロデューサー」という文字もあるのですがこれは...?
これに関わることでいうと、高校生の六次化プロジェクトというものを企画・運営しました。
バス会社で働いていた頃の繋がりでお仕事のお話をいただいたのですが、福島県の高校と、沖縄県石垣島の高校の姉妹校が、本来は毎年福島の生徒たちが沖縄のその高校を訪れるという行事が、コロナで中止に。なんとかオンラインで繋げられる企画はないものかとご相談いただきました。

ー福島と沖縄を繋ぐ!なかなかの距離ですが、今の時代だからこそできることですよね!
そうなんです。この企画は、オンラインで繋ぎ、石垣島の特産品である黒糖と、福島の特産品の米粉で、どらやきを開発するというプロジェクトとなりました。ただ開発して商品をつくるだけじゃ面白くないし、高校生のみんなに将来の選択肢を増やしてあげたいなぁという想いから、商品パッケージをつくるためのデザイン講義や、マーケティングの講義などもオンラインで実施しました。

これまでの人脈を活かして、デザイナーさんやマーケティング関係の人にオンラインでの講義をお願いしたのだとか

ー高校生にとったら、とても興味深い学びになりましたね!ちなみに...そのどらやきの売れ行きはどうだったんですか?
それがすごく好調で!福島、沖縄、どちらからも再販してほしいという声があがりました。お客様からも「なんで売り切れなんだ!」って100件くらい問い合わせが入ったようです(笑)

ー大成功ですね!!お話を聞けば聞くほど色んな事業をされているようですが、仕事と育児の両立は大変なのでは?
コロナの影響で保育園が休園になってしまった時は正直大変でした...。子どもは家にいるけど、私は仕事をしなくてはいけない状況。なかなか息子の相手を出来ずにyoutubeを長時間見せてしまったり...。そうでもしないと仕事ができないのですが、遊んであげられないことに胸が痛みました...。

ー息子さんのことを想ってこそですね...。出産前後を比べて「自分、変わったなぁ」と感じることはありましたか?
そうですね...息子が生まれるまでは飲み歩いてばかりで、お金が底をつくことも2回ほど...(笑)。そんな私を見かねて「そんな生活じゃダメだよ」って言うために、息子が私のところに来てくれたのかなって思ってます。今は息子のおかげで、全然飲みに出歩いてません(笑)。
あと、息子と一緒にいる時にふと気付くのですが、私ってこんな風に優しく笑えたんだ!っていうのも発見でした。

ー息子さんが人生を変えるきっかけになったんですね。そんな息子さんには、どんな子に育って欲しいな〜という想いはありますか?
う〜ん...ベタですが...人の気持ちが分かる人になってほしいと思っています。

「ママ似だね〜」とよく言われるそうですよ!確かに、似てる!(寺井さんご提供写真)

ー寺井さんみたいに、フリーランスで働いてみたい!というママさんに向けて何かアドバイスを伝えるとしたら?
私は最初スキルアップのためにと、色々な講座や教材を買って資格なども取りました。温泉ソムリエとか、家でも何かできるといいな〜と思って、アロママッサージ系の講座も受けたりと、なんだかんだ40〜50万お金をつぎ込んだんです(笑)。
みなさんにアドバイスをするとしたら、手当たり次第に講座を受けたり、資格を取ったりするのではなく、まずは自分を知るというところから始めた方がいいと強く!伝えたいです!!(笑)。
そして、一気に踏み込んでいくのではなく、まずは少しずつ始めてみるのがいいと思います。例えば土日だけ、と決めて出来ることからやってみる。そこで出来なければ、独立しても出来ないと思います。

ーさすが経験者の言葉には重みがありますね...!寺井さん、ありがたいお言葉ありがとうございました!
1児のママ
寺井 裕美子さん