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○○ママの好きなこと・大切なこと 趣味・特技は人生の宝!

2023年5月16日 公開 / 2024年10月25日 更新

合同会社OFFICE Waon 輪音 CEO 三星裕里香さん

3歳の女の子を育てながら起業家としても活動している三星裕里香さん。ピアノ講師、音楽療法士やピアニストという肩書きのほか、ママ・プレママに向けて音楽と親しむイベントの主催や音楽学習アプリの開発などさまざまな分野で音楽を広める活動を行っています。これまでの人生や目標、音楽にかける想いを伺いました。

Contents

1.ピアノに慣れ親しみ、子育てへの憧れを抱いた幼少期。
2.イジメを機に実感した、夢中になれることの大切さ。
3.育児のターニングポイントには、必ず音がある。

ピアノに慣れ親しみ、母への憧れを抱いた幼少期。


ーまずは自己紹介を

札幌で生まれ、札幌大谷大学芸術学部音楽学科を卒業後の2013年に個人でピアノ教室を開講。イベントや介護福祉施設での演奏や音楽療法(リトミック)を行うなど活動の幅を拡げ、今月(2023年4月)に法人化をしました。

ー大学卒業後すぐにピアノ講師として独立されたんですね
5歳の時、音楽大学出身のピアノ講師と出会い、自分の好きなことで生きていく素晴らしさを目の当たりにしたんです。大手音楽教室に就職する道もありましたが、叶えたい夢がありすぎて、一番自由が利く起業の道を選びました。


ーどんな夢ですか?

1つが音楽で食べていくこと。憧れの対象はもちろんピアノの先生です。もう1つが母親になること。私の母は専業主婦をしていましたが、どんな時も明るく幸せそうにしている姿を見て「育児ってとても素敵なことなんだ」と、子どもながらに感じ取っていたんです。
ー法人化されてからはどんな事業を?
3つの事業を掲げていて、1つ目がこれまで通り「音楽教室わおん」の開講。2つ目がママ、プレママ向けに音楽と親しんだり、リトミックを教える「HugHug?ほっぺ」という活動。3つ目はまだ開発中ですが、音楽動画学習アプリ「Smiuse」の開発です。

ーアプリについて詳しく教えてください。
動画を通じて演奏法だけでなく、音大など限られた機会でしか学べない音楽の専門知識を学べることが特徴です。動画には私が講師として出演する予定です。他にも音大の受験対策ができたり、ハンディキャップがある人でも操作ができたりと、さまざまな機能を併せ持つアプリとして開発をしています。

ーなるほど。さまざまな可能性がありそうですね。
長期的な目標はアプリを軸に世界に音楽を演奏する喜びを届けることです。世界的なピアノコンクールに発展途上国のピアニストが出場することは稀なんですよね。一方、そうした国々でもスマートフォンが普及している場合がありますので、将来的にアプリを多言語化できたらいいなと思っています。

ー国内だけでも、音楽を学べる機関は都市部に限られていますもんね。
「音楽教育の地域格差をなくす」ことも目標の1つです。例えば、現在特許申請中の「ゆりかオリジナルメソッド」の認定講師を全国に育成し、そのメソッドでピアノ教室を活性化。全国に音楽知識に特化した塾の展開を考えています。

いじめを機に実感した、夢中になれることの大切さ。

ー本当に音楽と、音楽が好きな人を大切にされているのですね。背景にどんな想いがあるのでしょうか
実は高校3年生の頃、それまで親しかった友人からいじめを受けるという経験をしたんです。学校で無視されたり、噂を流されたり、グループから仲間外れにされたり...。そしてある朝、学校に行こうと自転車のペダルに足をかけたら、全く力が入らなくなってしまいました。

ーそれはお辛い経験を。どう乗り越えたのでしょうか。
その日は学校を休み、気を紛らわすためにピアノを弾きました。課題曲はそれまで一度も弾けなかったショパンの「幻想協奏曲」。夢中で弾き続けた結果、3日目には完全に弾くことができるようになったんです。すると、いじめの影響でゼロに等しかった自己肯定感がどんどん回復してきて、次の日には学校へ行けるようになりました。
ーまさに、音楽に救われた。
その時、「趣味や特技が1つだけあれば人生の宝になる」と実感し、自分の良い所を見てくれる人と一緒にいようと思いました。実際に音楽室でピアノを弾いていたら、一度も話したことがなかった子が声をかけてくれて...その子は今でもお友達なんです。

また、どうしてイジメが発生するかという人の心理面にも興味を抱くようになりました。すべての人が趣味や特技などを通じてストレスが発散できれば、争いごとは発生しないのかもしれません。こうした結論からも、もっと多くの人に音楽を奏でる楽しさを提供したいという想いが芽生えたんです。

育児のターニングポイントには、必ず音がある。

ーお子さんが生まれてからの変化は?
3年前に長女を出産して、仕事よりも家庭を第一に、自分よりも子どもを優先に考えるようになりました。最も大きな変化は自分の生きる意味、働く意味を見出せたことです。

ー子育てで大切にしていることは?
私が子どもの時、母親は居て欲しい時、困った時にいつもそばにいてくれる存在でした。自分も同じように寄り添っていたいと思います。また子どもも私と同じように、好きなことで生きて欲しいですね。
ー新米ママにアドバイスをお願いします
悩んだ時、苦しい時には「セルフ音楽療法」を取り入れてみてはいかがでしょうか。例えば、高齢者施設でのレクリエーションとしてカラオケや音楽鑑賞が導入される事例がありますよね。音楽を通じて「自分が輝いていた時代」に戻ることで、心身が活性化されると言われています。同じ療法は誰にでも、もちろんママにでも適用できるんです。

ーどんな音を聞けば?
母になると覚悟を決めた胎動の音やうぶ声、子どもが生まれた時に聞いた曲、初めて遊んだ時に使ったオモチャの音...。子どもとのターニングポイントには必ず音があります。その子にしかない音を思い出したり、聞いたりしてみてください。きっと力になってくれるでしょう。

ー今後の目標を
音楽の力を通じて、ママの自己肯定感を高める活動ができれば。駆け込み寺のような存在になれたらいいなと思っています。

ーありがとうございました!

合同会社OFFICE Waon 輪音 CEO
三星裕里香さん

三星さんinstagram:@hug2hoppe
三星さんYouTubeチャンネル:@waon--channel