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○○ママの好きなこと・大切なこと アルコールインクアートで自分をご機嫌に!

2022年10月18日 公開 / 2024年10月8日 更新

アルコールインクアート作家 藤森ゆずかさん

6歳、4歳の女の子ママである藤森ゆずかさん。転居先での生活をきっかけに始めたアルコールインクアートは、1年足らずで自ら展示会を主催するほど夢中に。作品づくりの魅力や子育てのお話を伺うため、アートでいっぱいのご自宅を訪ねました。

Contents

1.小さなまちで出合ったアルコールインクアート
2.スタートから1年足らずで百貨店で展示!
3.創作を通じて、親子の関係も気分もリフレッシュ!

作品はインテリアやコースター、ヘアアクセサリーなどさまざま。猫をモチーフにした作品も多く手掛けています。

ーまずは自己紹介をお願いします
札幌で生まれ育ち、子どもが生まれるまで事務職で働いていました。2014年に神戸出身の夫と結婚。次女を出産後の2018年に夫の転勤が決まり、家族で斜里町に転居しました。こちらへ戻ってきたのは2021年の夏。今度は夫の転勤先が名古屋になり単身赴任に出てしまったので、今は娘2人と猫1匹と暮らしています。

ーいわゆる転勤族ママですか。それは大変でしたね!
でも、アルコールインクアートを始めたきっかけは斜里町に行ったからなんです。

ーどんなきっかけですか?
引っ越し後は子どもが小さかったこともあり、子育て支援センターへと通ってみたんです。すると、とってもママ同士の結束が強く、同じような転勤族ママも多くいましたので、すぐにみんなと親しくなれました。子育てもみんなで協力、空いた時間には一緒にさまざまなことにチャレンジ。アルコールインクアートを知ったのは、そんな生活を続けていた2020年の秋ごろです。インスタでその存在の事を知り、試しに作ってみたところ、みるみるうちにハマってしまいました。
ーあまり聞き慣れない名前ですが、どんなアートなんですか?
色同士の混ざり合いやにじみで美しい模様を描く芸術です。"偶然のアート"や"風のアート"とも呼ばれています。

ーどうやって制作を?
耐水性のある紙や素材の上にアルコールインクとアルコール液を垂らし、自然乾燥やドライヤー等で乾燥。するとアルコールが揮発して混ざり合ったインクが定着し、美しい模様ができ上がります。その後レジン等で表面をコーティング、およそ72時間の自然硬化を経て完成です。

ーそれだけ聞くと難しそうですが...
いえ、特別な知識や技術も必要ありませんし、絵がヘタでも関係ありません。誰でもすぐに始める事ができるアートなんです。私自身、最初はYoutubeでやり方を学び、何度かのオンラインレッスンを経て上手な作り方を覚えていきました。

ー家じゅう作品でいっぱいですね!ここまでハマった理由って、何ですか?
はじめの頃はママ友からの「スゴい!」という声も励みになりましたね。偶然に生まれてくる模様を楽しむアートでもありますが、ドライヤーの風を使ってバラのような模様を描いたり、美しいラインを引いたりなどテクニックが必要な部分があって、その技を覚えるのも楽しいところなんです。また、できあがる模様が一期一会の"偶然のアート"なだけに、その美しさの追求には終わりがありません。できた時は「ステキ!」と思っても、時間を置いて見ると「うーん」と反省することもしばしば。

2022年6月に西18丁目にあるレンタルスペースで行ったワークショップで製作をする藤森さん(提供写真)

スタートから1年足らずで百貨店で展示!


ー大丸札幌店でも展示をしていたとか。

大丸松坂屋百貨店と株式会社八犬堂の共催で行っている「いい芽ふくら芽」という若手アーティストの公募展があり、札幌では2022年が初開催という事で挑戦してみたんです。すると、90人中24人の入選者の中に、なんと私の名前が。自分でも驚きました。

ー多くの人に見てもらった感想は?
展示期間中の数日は在廊して、お客さんとの会話もできて、たくさんのお声もいただきました。出品作17点のうち半分が売れましたし、中には4点も購入してくださる方も。みなさん「どうやって描いてるの?」とか「何を描いたの?」と、アルコールインクアートそのものにも興味を持ってくださったことも嬉しかったですね。また、来場者投票で決めるオーディエンス賞の3位にも選ばれました。

「いい芽ふくら芽」は松坂屋名古屋店でも募集があり、夫の単身赴任地という縁を感じて応募してみたところ、コチラも入選。11月に開催を予定しています。

2022年3月に大丸札幌店で開かれた「いい芽ふくら芽2022」での展示(提供写真)

ー他にも展示活動を?
子どもがいるので現地にはなかなか行けませんが、東京や大阪など道外での展示にも参加しています。また4月にアルコールインクアート作家を集めた展示会を主催しました。

ー行動力がスゴいですね!
東京で同じアートのグループ展を見て羨ましくなって(笑)、知人作家3人に声をかけて企画しました。友人が運営するシェアサロン(※)での小さな展示でしたが、人同士のつながりで多くの方にご来場をいただきました。

(※)美容師、エステティシャンなどが場所のみを借りて営業するスペース。

2022年4月に藤森さんが主催した「アルコールインクアート展in Sapporo」の会場(提供写真)

ー単身赴任中のご主人、帰宅するたびに驚かれるのでは?
はじめは「知らない間にモノがどんどん増えてる」と笑っていましたね。たぶん、いい気はしなかったのではないでしょうか(笑)。でも、今はとっても応援してくれています。赴任先でいい画材なんかを見つけたら、「これどう?」なんて送ってくれることもあるんですよ。

創作を通じて、親子の関係も気分もリフレッシュ!

ーアートには薬剤を使用するようですが、危険性はないのでしょうか?
はじめた頃は上の子は幼稚園、下の子はまだ2歳で家にいる時期でした。換気や手の届かないところで作業する必要はありましたけど、育児に支障が出るほどではありませんでした。むしろ、「一緒にやりたい」なんて言い出して、遊びがてら作品作りを行うなんてこともあったんですよ。

ーちょうど、コロナ禍でもありましたね。
そうそう、皆さんと同じように引きこもりがちでしたので、このアートがとってもリフレッシュにつながりましたね。きっと子育てだけだと、いっぱいいっぱいになってたのではないかなって思います

ー苦しい思いをしたことも?
初産は余裕がありませんでしたね。当時迎えたばかりのマロ(藤森さんが飼っているネコ)も、ぜんぜんかまってあげられなくて、寂しい思いをさせちゃったかなあなんて反省。私に代わって、夫が面倒を見てくれていました。
ー育児がラクになったのはいつ頃からですか?
それほど心配しなくても大丈夫だな、って思ったのは次女を育ててから。心の余裕が違いましたね。札幌に戻ってからは義実家が近くて預けられるようになりましたし、上の子もお姉ちゃんらしく成長し、面倒を見てくれるようになったので、あまり手がかからなくなりました。

ー子育てに大切なことは何だと思いますか?
ママが機嫌良く、楽しく、心地よくいることが一番です。ママの接し方や生活が、そのまま子どもにも影響するのだと思います。アートをはじめてから、娘も私もご機嫌な事が増えたと実感しているんです。

2021年7月に斜里町内で行ったワークショップの様子(提供写真)

ーママ向けや親子向けにも活動されているのですか?
ママや親子参加OKのワークショップも開いています。誰でも始めやすいし、直感的に作ることができるアートなので、大人よりも案外小さな子どもが上手につくることもあって、私も刺激になるんです。私のワークショップをキッカケに作家として活動をスタートした方もいますよ。

ー影響力も素晴らしいですね!今後の目標は?
誰もが手軽に、楽しく、夢中になれる。このアートの魅力を、もっともっと広めて、自分の個展やグループ展にもチャレンジしていきたいと思います!

ーありがとうございました!

アルコールインクアート作家
藤森ゆずかさん

最新の展示・イベント情報は藤森さんInstagram(@belle.cura.yuzu)まで