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○○ママの好きなこと・大切なこと 想いをカタチに!

2023年2月17日 公開 / 2024年10月25日 更新

1児のママ 三澤 由佳さん

札幌で2歳の男の子を育てる三澤由佳さんは、高校の家庭科教師だった経歴をお持ちです。現在はハンドメイドの子供服を販売しながら、子育てもママの時間も楽しんでいるそう。お子さんを授かるまでのこと、教師時代のお話、今後の目標についてお聞きしました。

Contents

1.不妊治療を経て、ようやく会えた我が子
2.教師として生徒に向き合った日々
3.オリジナルのお洋服でママと子どもの笑顔をつくる

不妊治療を経て、ようやく会えた我が子


ーご主人との馴れ初めは

前職は高校で家庭科教師をしていました。夫も同じ学校の教師で、職場結婚です。仕事はとてもやりがいがありましたが、子どもがほしい気持ちも強くて。年度途中での出産は周りに迷惑をかけてしまうと思い、1年ほどの引き継ぎ期間を経て退職しました。

ー不妊治療をされていたんですね。
退職後はすぐに妊娠できると思っていたのですが、そうではありませんでした。検査では私の甲状腺の病気は判明したものの、夫婦ともに不妊の原因は見つからず。子どもがほしい一心で不妊治療専門のクリニックへ通いました。7回の人工授精のあと体外受精へと進み、2回目で待望の息子を授かることができました。
当時は周りに不妊治療をしている人がおらず、相談できない苦しさ、同じ年齢で自然に授かっている方を見ての焦りもあり、本当にしんどかったです。私と同じ境遇の人に何か届けたい、誰かの心を少しでも軽くできたらという思いでインスタでは不妊治療に関することを積極的に発信していました。


ー出産も大変だったとか

妊娠高血圧症になってしまい、予定日より1ヶ月早く、帝王切開での出産となりました。ちょうどコロナがピークだった時期で、退院まで夫も面会ができず...。ようやく我が子に会えた嬉しさは何にも代えがたいものでしたが、1人での出産に寂しさと不安もありましたね。


ー今年の春には第2子を出産予定とのこと。おめでとうございます!

つわりもようやく落ち着いてきました。2人目を出産するときは、病院の制限も緩和されているといいのですが。
息子は4月から幼稚園に通う予定で、この春は家族にとって大きな環境の変化がある年になりそうです。選んだ幼稚園はネイティブの先生による英語の授業、体操や水泳の授業もあるところ。習い事って、1つ通わせるのもお金や時間がかかりますよね。まずは幼稚園で少しずつ経験して、息子が好きなこと、やりたいことに気づけたらいいなと思っています。

教師として生徒に向き合った日々

ー先生だった頃のお話を聞かせてください。様々な教科があるなかでなぜ家庭科を選ばれたのですか?
家庭科は調理実習のイメージが強いですが、衣・食・住、人の暮らしをトータルで学べる科目なんです。私は小さいころからリカちゃんのお洋服を作ったり、レゴやシルバニアファミリーで家族の空間や物語を想像することが好きでした。家庭科なら好きなことを教えられる、楽しそうという気持ちで教員免許が取れる家政系の大学に進学しました。祖父も教師だったので「学校の先生」が身近な職業だったことも理由の1つです。
でも実は、新卒で入社したのは民間企業なんです。

ーそうだったんですね!
ものづくりが好きなので、建築関係の仕事にも興味がありました。
就職先を教師か民間企業かで悩んでいたときに、教育実習先の母校の先生に「外の世界を知ってから教師になれば、様々な視点を持って生徒に接することができる」とアドバイスをもらい、その言葉がしっくりきたんです。まずは社会の仕組みを学んでみようと、民間企業に就職することを決意。就職氷河期で大変でしたが、興味のあった建築業界を軸に就活をして、ハウスメーカーに内定をもらいました。配属は営業で、外回りや飛び込み営業もしましたよ。事情があり1年半ほどで退職してしまいましたが、その後、ご縁があって高校の家庭科教師となることができました。

ー先生としてのスタート、いかがでしたか?
私自身、高校時代は真面目ではなかったので(笑)どうしたら授業に興味を持ってくれるだろうと、最初は試行錯誤でしたね。外部の講師をお招きしたり、視覚障がいを理解するための疑似体験学習など、前例のなかった授業も行いました。やりたいことをやらせてもらえる環境がありがたかったです。
また、ハウスメーカーの営業時代に上司から「今の若い子は主体性がない」「指示待ち行動が多い」などと言われたことがあり、生徒たちには主体性やコミュニケーション能力を身に付けてほしいと思っていました。そのため授業ではプリントに自分の考えを書いてもらう、生徒同士で意見交換するなどの時間を設けるようにしていました。2年目をすぎたころから自分の授業スタイルが確立してきたなという実感がありました。

ーまさに民間企業で外の世界を見たからこその視点ですね。
家庭科は受験科目ではないので、どうしても真剣に授業を聞いてもらえなかったり、寝てしまう生徒もいます。ですが調理やお裁縫だけでなく、家計の管理の仕方からライフプランのことまで、今後の人生につながる内容も多いので、社会に出たときに教えたことを1つでも思い出してもらえたら嬉しいです。

オリジナルのお洋服でママと子どもの笑顔をつくる

ーまた教師に復帰したいと思いますか?
やりたい気持ちもありますが、今はハンドメイドの活動が楽しくて。
息子の名前をアレンジして、「HIRA HIRA made」というブランド名で子供服を作っています。

▲取材当日のお洋服も三澤さんの手作り。こびとをモチーフにしたそう。フードがかわいい〜!

ー活動をはじめたきっかけは
裁縫が得意だったので、妊娠中からマタニティグッズや洋服を手作りしていました。息子が生まれてからは撮影会や季節ごとのイベントによく行っていたのですが、着せたい洋服が既製品だと理想的なものに出会えず、「じゃあ作っちゃおう!」と。完成したものをインスタに投稿しているうちに、作ってほしい・売ってほしいと声をかけてもらえるようになり、子育ての合間に無理のない範囲で受注会をしています。最近はママカメラマンさんとコラボして、撮影会で使う衣装を提供し、たくさんのお子さんに着てもらう機会も増えました。

▲カメラマンさんとのコラボ撮影会の衣装

ーお洋服だけでなく、着物も作れちゃうんですよね?
お友達の3歳の娘さんへ、世界で1着だけの七五三の着物を贈りました。生地選びから行い、細かい部分までこだわって仕立てています。本番の七五三撮影ではたくさんの方から「かわいいね」と声をかけてもらえたみたいで、私もとっても嬉しいです。
この経験もあり、これから七五三の着物レンタルを始めようと思っているんです。まずは男の子の着物からスタートする予定で、既製品では出会えないようなデザインのものを少しずつ制作中。着付けが簡単、着崩れしにくい、動きやすいなどの工夫もしています。

▲三澤さんが手作りした七五三の晴れ着

ーママならではのアイディアですね。
子どもの記念撮影って、衣装代だけでなく写真代など意外とお金がかかるなとママになってから気づきました。商売なので利益も大切ですが、なるべく負担のない価格で、喜んでもらえるものを提供していけたらと思っています。

ーほかにママになってからの楽しみはありますか
インスタで繋がり、仲良くなったママ仲間がいます。子どもの年齢が近いので話が合いますし、「これやりたい!」に「いいね!」と即答してくれるような、明るく行動力があるメンバーです。先日もカフェを貸し切って親子クリスマス会をしました。星のかぶりものをして、ママたちがツリーに変身!すごく盛り上がりました(笑)
ー最後にメッセージをお願いします
私自身が高校時代、あまり勉強をしなかったことで「この大学には進めない、この仕事には就けない」と将来の選択肢が狭くなってしまったのを後悔しました。自分が苦労したからこそ、息子には様々なことに興味を持ち、引き出しを増やしてほしい。そのために小さいうちからいろんな経験をさせてあげたいと思っています。たくさんの場所へ行き、人と出会いながら、成長を見守っていきたいです。

ー三澤さん、ありがとうございました!

1児のママ 三澤 由佳さん

Instagram:@hira_moogo.04