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○○ママの好きなこと・大切なこと 子育ては、夫婦で「一緒に」楽しみながら。

2023年6月27日 公開 / 2024年10月9日 更新

2児のママ 瀧明梨さん

保育士の瀧明梨(たきあかり)さんは現在育休中。地元愛知県を離れて結婚し、2歳の息子さんと、昨年秋に生まれたばかりの娘さん、年子の兄妹を育てるお母さんです。初めての出産・子育てエピソード、2度目の出産後にご主人が育児休業制度を利用したご経験談など、ご主人のお話とあわせて伺ってきました。

Contents

1.一人目の産後を経て考えた、パパの育休。
2.強くなった「パパ力」と、家族の絆。
3.パパ目線で語る育児休業制度。

一人目の産後を経て考えた、パパの育休。


ーご出身は?

愛知県です。今は札幌で保育士をしていて、昨年秋に2人目の子どもを出産し、育休中です。結婚をきっかけに北海道に来たので、初めは知り合いもいませんでした。

ーそんな中での初めての出産、子育ては大変でしたね。
何もかもが初めてで苦労しましたね。コロナ禍で出産も一人だったし、面会もできなかったので、メンタルが沈んでしまうこともありました。夫が産後すぐ「産後パパ育休※制度」を利用して1週間の休みをとってくれたんですけど、本当にあっという間で...。
※産後パパ育休:子の出生後8週間以内に4週間まで、2回に分割して取得できる。労使協定を締結した場合は、労働者が合意した範囲で休業中の就業も可能。


ーその後、日中一人で子育てをするのは大変でしたか?

睡眠も充分にとれていなかったので、辛かったですね。産後2ヶ月くらいは精神的に落ち込んだりもしました。義理のお母さんが手伝ってくれたりもしたんですけど。せめて体調が元に戻るくらいまでは夫にもいてほしかったなというのが正直な感想でした。


ーそんな経緯もあって、2人目のお子さんが生まれたときはご主人も育児休業制度(※)を利用されたのですね。

妊娠がわかってすぐ、夫の方から育休を取得したいと切り出してくれたんです。年子出産ということもあり、私もとってほしい望みはある反面、その間の収入やキャリアの面では正直なところ心配がありました。でもその点は会社も色々相談に乗ってくれて。収入は確かに一時的に減ってしまうんですけど、キャリアや復帰後の仕事については支障がないと知り、ホッと一息。その後、4ヶ月間の育休をとることが決まりました。

(※)育児休業:子が1歳(一定の条件を満たす場合は、最長で2歳)に達するまで育児休業の取得が可能な制度。父母ともに育児休業を取得する場合は、子が1歳2か月に達するまで取得できる(「パパママ育休プラス」制度)。
ー4ヶ月という長さと聞いて、率直にどう思いましたか?
嬉しかったですね。職業によってはパパの育児休業を諦めている人もいるし、取れても1ヶ月くらいだという人の話しか聞いたことがなかったので。

強くなった「パパ力」と、家族の絆。

ー4ヶ月間、ご主人は具体的にどう育児に参加しましたか?
上の子がまだ当時1歳だったので、保育園の送迎をしてくれたり、お風呂に入れてくれたり、遊んでくれたりと、本当に助かりました。自分が生まれたばかりの下の子につきっきりになることも多かったので、上の子のケアや家事を夫がしてくれて、上手く分担しながらやれたかなと思っています。

ー育児休業を経て、ご主人に変化はありましたか?
ママと同じレベルで子育てができるようになったというか、言うなれば"パパ力"がすごく上がったと思います(笑)。今は私が一人で外出するときも、安心して子ども2人を任せられます。子どもたちもパパが大好きです。

▲「二人体制のときは、家事も育児もやれるほうがやる!」が瀧家のルール。

ー育児休業後、ご主人に手紙を書いたと聞きました。
一番は感謝の気持ちを伝えたくて。それから夫も子育てに自信をなくしたり、悩んだりもしていたので、「私もそうだったよ、上手くいかなくて落ち込んだりするのはみんな一緒だよ」ということも手紙に書きました。育児休業制度を利用できて本当に良かったと実感しています。

ー新米ママにメッセージを。
保育士で色々な育児の知識があるつもりだった私も、我が子の子育てとなると全然違うと感じました。上手くいかないのは当たり前。家族だけではなく、外部の人にも頼れるところは頼って、あまり考えすぎずに子どもとの時間を楽しんでほしい。大変なことも多いけど、きっとあっという間なので、私も今この時間を大切にしたいなって思います。

▲8ヶ月を迎えた長女のひよりちゃん。つかまり立ちもするようになり「二人目は成長がより早く感じる」と明梨さん。

パパ目線で語る育児休業制度。

ー続いてはご主人にインタビューをしていきます。育児休業制度を利用しようと思った理由は?
一人目の産後も1週間ほど育休を取得したものの、期間が短かったせいもあり「お手伝い」の感覚が強く、何をしたらいいのかもわからないまま終わってしまいました。「これでは妻の助けになっていない」と感じて、二人目は必ずもっと長い期間取得すると心に決めていたんです。

ーどのような4ヶ月間でしたか?
寝かしつけや子どもをおんぶして買い出しに出るなど、大変なことも色々経験して、今までの自分は子育ての中の楽しい部分しか知らなかったんだと実感しました。特にはじめの1ヶ月は妻が早産のため入院していた経緯もあり、1歳の息子のワンオペ育児をせざるを得ない状況だったんです。妻が戻ってきた後も、二人目の子がパパじゃ泣き止まなかったり、「パパ見知り」を発揮したりしていたのでヘコみました。妻からは「あなたが落ち込んでどうするの」なんて笑われましたね(笑)

ー制度を利用してみて、ご自身に変化はありましたか?
「手伝う」という言葉を使わなくなりましたね。あと外で子ども二人を抱えて買い物袋を持っているお母さんなどを見ると「ありえない!」と思うようになりました。あの光景が当たり前になってはいけない。その代わりに「パパの育休」が当たり前になれば、社会は大きく変わるのではないかと思います。

ー4ヶ月を振り返ってみていかがですか?
取得を機にできることが増えて、本当に良かったと思います。育休が終わるタイミングで手紙を用意したら、偶然妻も用意していたことには感動しましたね。ただ一足先に職場復帰した僕と違い、妻はあと8ヶ月間は平日1人で向きあわなきゃいけないので、何もしてあげられないもどかしさも...。

ーまた取得できるとしたら?
もちろん、取りたいです!

2児のママ
瀧 明梨さん