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○○ママの好きなこと・大切なこと 「自分」と「ママ」のバランスに悩むのは普通のこと。|新谷 明美さん

2025年2月4日 公開

フリーアナウンサー 新谷 明美さん

今回、ママライフにご登場いただいたのは、フリーアナウンサーとして活動する新谷明美さん(@akemi.niiya)。イベントや結婚式、セレモニーなどに込められた思いを、とびきりの笑顔と「心でしゃべる」を武器に表現しています。普段はマイクを向けることが多い新谷さんに、インタビューのマイクを向けてみました。

Contents

1.孤独感に襲われたコロナ禍での出産。
2.上手くは進まなかった仕事への復帰。
3.「飛び込んでみる」からつながった縁。
4.バランスを変えながらどちらも大事に。

孤独感に襲われたコロナ禍での出産。

―フリーアナウンサーということは会社や事務所に所属していない?
はい、18歳からフリーランスのアナウンサーとしてデビューし、テレビ番組のアシスタント時代にはニュース・お天気・交通情報と、さまざまな情報を生で届ける重責をお任せいただきました。

現在はセレモニーやイベント、婚礼司会、トークショーやナレーションなどが多いですが、過去の経験を活かして子ども向けイベントで「歌のお姉さん」になったりもします!

基本「あなたにお願いしたい」とオーダーをいただくものは全力で何でもやります(笑)。

▲(ご提供画像)

ー活動の幅が広いんですね。ご結婚されたのはいつ?
2018年です。当時、夫は名古屋勤務。私は札幌での仕事が大半だったので、二拠点生活のような形をとっていました。しばらく名古屋でも活動するうちに、アナウンサーとしての仕事が実りそうでしたが、コロナ禍の世の中になってしまったんです。

ーイベントや婚礼は激減しましたね…。
そうなんです。仕事もなく、まだ友人もできないうちに、家の中にこもらざるを得なくなっちゃって。しばらくして子どもを授かることができたのですが、当時は面会も立ち会いも許されない状況。初めての出産で不安なのに、孤独感にも襲われて、ふとした瞬間に涙をこぼすことも。退院するまでは一人の時間ばかりだったので、「私がしっかりしなきゃ」と張り詰めすぎたりもしました。

ー会いたい人に会えるのって実は貴重なことなんですね。
本当にそう思います。私の仕事も、世の中が「当たり前の平和」でなければ成り立たないんだな…と痛感したコロナ禍でした。

▲(ご提供写真)

上手くは進まなかった仕事への復帰。

ー今も二拠点生活を?
4年ほど名古屋にいましたが、夫が北海道に転勤希望を出してくれたので(現在は別の会社に転職)、2022年からは家族みんなで札幌に暮らしています。

ーでは、そのころから仕事にも本格復帰を?
自宅に防音室も設けて、ココからフリーアナウンサーとしての仕事も加速していくぞ…と、思ったのですが、幸運が重なり2人目の子どもを授かったんです。なので、子どもを保育園に預けられるようになった2024年4月から、少しずつ本格稼働していきました。

ー子育てと仕事の両立、上手くいっていますか?
保育園のママ友ともよく話すのですが、子どもって大事なタイミングに限って鼻がグズグズしてきたり、コンコン咳をしたり(笑)。もちろん、子どもの体調は何よりも大切なのですが、私の仕事は代わりを立てるのが不可能です。例えば、イベント当日に子どもが体調を崩したからといって、司会に穴を開けるわけにもいきません。なので、仕事をお引き受けできるかどうか、悩む機会が増えました。

ーでは、お仕事の数自体は減っている?
以前よりは減っています。ただ、その分だけ自分が現場に立っている意義を感じやすくなりました。原稿を間違えずに読むだけであれば、AIやロボットにだって可能。でも、私がイベントやセレモニーに何を感じ、みんなの思いをつなぐためにどう表現するか、研ぎ澄ませて考えるようになりました。おかげで仕事の質が高まり、依頼してくださる方にもより喜んでもらえるようになったと思います。

▲ご提供写真

「飛び込んでみる」からつながった縁。

▲(ご提供写真)

ーママになってから仕事の幅は広がりましたか?
う〜ん…さほど実感はありません。ただ、ウエディングにいらしている方のお子さんが泣いている時は「あと15分くらい司会はないので、私があやしている間にゆっくり食事しませんか?」と声をかけるなど、新しい視点で寄り添うことができるようになりました。あ、ママとは直接関係ありませんが、少し前に靴磨き大会に出場したんですよ。

ーえ?靴磨き大会?
私は夫にエールを送る意味で、週に1回革靴を磨いています。そのうちに、磨くこと自体が楽しくなってきて、1人目の子どもがお腹にいる時、百貨店の靴磨きイベントに出かけてみました。その際、靴磨きを生業とするプロの磨きを食い入るように見ていたら「北海道靴磨き選手権大会があるから、出てみてはどう?」と声をかけてもらいました。

ーずいぶんとマニアックな大会があるんですね!
そうなんです。私は夫の革靴を磨いたことしかなく、美しく見せるための技術はまったく知りませんでした。でも、せっかくだからと飛び込んでみたところ…もちろん大会自体で勝ち進むことはできませんでしたが、妊婦が靴磨き大会にエントリーしていることが目に留まったようで、翌年からは北海道大会の司会のご用命をいただいたんです!好きをカタチにして一歩踏み出したら、それがお仕事になりました!

2024年からは全国大会の進行もお任せいただき、お陰様で全国のシューシャイナー(靴磨きをする方)と繋がれて、新しい世界が広がりました!

▲新谷さんが進行を務めた靴磨き選手権全国大会の会場「阪急うめだホール」(ご提供画像)。

ーす、すごい(笑)。
なので、トライするべきかどうか、自分の力や技術が足りるかどうか悩んでいる場合、一歩を踏み出してみるのがオススメ。きっと、新しい世界や自身が輝くような体験と出会えるはずです。

バランスを変えながらどちらも大事に。

ー仕事は土日が多い?
ウエディングにしてもイベントにしても、やっぱり土日が多いです。夫は土日が休日の仕事なので、私が仕事で不在の時はワンオペを頑張ってくれています。子育てについては家族で支え合いながら、お互いの人生を応援するようなスタンスです。

ーその中で、家族が笑顔でいるために大切にしていることは?
私の仕事は言葉を扱うのがメインなので、ポジティブな変換を心がけています。例えば、疲れた時は「今日も頑張った!」とか、子どもたちに静かに歩いてほしい場合は「忍者でドロンだよ」とか。もちろん、心身のバランスが整っていない日は、上手く変換できなかったり、やさしくなれなかったり、理想と現実がかけ離れることもありますが…。

▲(ご提供画像)

ーそれはそれで割り切るしかない?
そうですね。ママになってからずっとつきまとっている悩みが、「子どもの人生と自分の人生のどちらに重きを置き、ママと自分のどちらの心に従ったらいい?」です。でも、悩んでいる状態こそがごくごく普通のことで、そのバランスを変えながら、どちらも大事にしていくべきだと思っています。

フリーアナウンサー 新谷 明美さん

Instagram:@akemi.niiya

ホームページ:https://akemi-niiya.com/