ーいつから写真にご興味が?
原点となった出来事は中学生の頃です。父とあまり仲が良くない時期だったんですが、家にある写真をたまたま見た時に、小さな私を幸せそうに抱っこしている父の写真があったんです。それを見た瞬間に、「私のことを大切に想ってくれていたんだ」と温かい気持ちになったんです。
ー素敵なエピソードですね。では、学生時代を経てそのままフォトグラファーの道へ?
実はなかなか踏み出せなくて…フォトグラファーへの第一歩は、結婚を機に仕事を退職し、翌年長男を出産した時です。「長男の成長を動画で記録したい」と、ビデオカメラを買いに行ったら、接客してくれた店員さんに「ビデオカメラって意外と使わないし、見返さないですよ」と言われたんです(笑)。
ーすごい正直な店員さん(笑)
その店員さんが「ミラーレス一眼カメラはどうですか?」と、プロが使用するレベルのカメラを薦めてくれたんですよね。思いがけない選択肢に、少し戸惑いましたが、その場で購入を決めました。プロレベルのカメラを手に入れたことで、私の意識も変わり「もっと上手くなりたい」と、長男を被写体にずっと撮影し続けました。次男を妊娠出産後も、それは変わらずでしたね。