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○○ママの好きなこと・大切なこと 幼稚園教諭やパートの経験をもとに、児童ケアに励むママ|近藤佳奈さん

2025年2月28日 公開

児童発達支援・放課後等デイサービス といろ
管理者 近藤佳奈さん

「児童発達支援・放課後等デイサービス といろ」の管理者として働く近藤佳奈さんは、小学6年生の女の子、小学4年生の男の子を育てながら、発達の悩みを抱える子どものケアやその家族のサポートを行っています。さまざまな経験が今に繋がっているという近藤さんに、これまでやご自身の子育てについて振り返っていただきました。

Contents

1.一度は離れた幼児教育の道
2.主婦から一転、施設のリーダーに!
3.自身の子も不登校になり、直面したこと
4.身近な人やコミュニティを頼って子育てを

一度は離れた幼児教育の道

ーもともとは幼稚園教諭をされていたとか
実家は秩父別町で、6歳年下の妹がいたこともあり幼い頃から子どもが好きだったんです。高校卒業後は深川の短期大学で幼稚園教諭の免許を取得して、神奈川県の幼稚園で勤めていました。

ー北海道を離れてたんですね
一度は地元を出てみたかったんですよね。でも思った以上にハードな生活で環境にも慣れなくて…。22歳の頃に帰郷してからは札幌のカフェでアルバイトしていました。その後、同じ高校だった夫と結婚。長女を妊娠してからは専業主婦をしていました。

ー復職されたのはいつ頃ですか?
長女が3歳、長男1歳ぐらいの頃だったかな?大手ビジネスホテルのハウスキーパーのパートをはじめました。当時は札幌市内のどの地域も保育園に空きがなくて…そのパートが託児所付きだったんですよね。そこで3年ほど働いて、そろそろ正社員として働きたいな…と考えていた頃に見つけたのが「といろ」の立ち上げスタッフの募集記事でした。

ーそれで、幼児教育の道に戻ったんですね
幼稚園教諭としての自分の力も発揮できますし、「放課後デイサービス」の名の通り、メインの業務は放課後である昼すぎからなので、育児とも両立できるかなって思ったんです。ちょうど手稲区の保育園にも空きが出ていたので、転職と共に引っ越しもしました。

▲JR「手稲」駅のほど近くの住宅街にある「といろ」。

主婦から一転、施設のリーダーに!

ー専業主婦からの復職は大変でしたね
確かにブランクはあったんですけど、自身の子育て経験で知らず知らずのうちに成長していた部分が大きくて。当初は「正社員で働く」が目的でしたが、悩みを抱える親御さんや子どもと接するうちに、もっと助けになりたい、寄り添いたいという目的に変わってきましたね。

ーどんなお子さんが利用されているのでしょうか
現在通所しているのは16、7人ぐらいで、年代は小学生から中学生まで。発達障がいや特性を抱える子どもが中心です。子どもだけでなく親御さんからの相談も受け付けています。

ー親御さんからは、どんなご相談を受けるのでしょう
やはり育児のお悩みを抱えていますので、「子どもとどう関わって良いのか」「将来どうしたら良いのか」といった心配の声が多いですね。私自身も自分の子育て経験で、親と子どもの双方が家庭では表に出さない悩みがあること、またそのつらさを打ち明ける場が不足していることを実感しました。なので、まずは親御さんのお話をじっくりと聞いて、私も一緒に考えた上でアドバイスするよう心掛けています。

ー現在は施設管理者をされてるそうですね
会社から評価をいただいたおかげで…。幼稚園教諭の免許を持っていたとはいえ、はじめは児童福祉の専門知識は無かったので、研修や講習会を通じて学びました。まだまだ覚えなきゃいけないことは多いですし、行政とのやりとりにも苦労することがあるので、日々勉強が欠かせません。

▲「といろ」では子どもの挑戦や楽しさを大切にしているそうです。

自身の子も不登校になり、直面したこと

ーご自身の子育てではどんな苦労を経験したのでしょうか
私の場合は長女と長男が2歳差で手がかかりましたね。それに夫は仕事が多忙、互いの実家も札幌から離れているので、頼る人がいないのが大変でした。私はもともとコミュニケーションが得意ではなかったので、市や区の集まりに行ってもなかなか馴染むことができなかったんですよね。

ーどう解消されたのですか?
ホテルで勤めていた時に、託児所で私と同じような境遇のママ達と交流できたことが、大きな転機になりました。一緒に働いて、一緒に子どもを迎えに行って、一緒にお茶して…そんな日々を繰り返すうちに、ふさぎ込んでいた気持ちが自然と晴れていきました。「託児所ってママ達のコミュニティでもあるんだ」と実感したからこそ、当施設もそんな場でありたいと思うんです。

ーそうした経験も仕事のためにはなりますね
そうですね。あとつい最近のことですが、長男が突然不登校になったことがあって…。当施設には不登校になってしまった子どもも多いのですが、いざ自分の子どもが同じ状況になると焦りました。でも当事者の気持ちが分かり、より親御さんや子どもの気持ちに寄り添えるようになったと実感しています。

ーどうやって解決したんですか?
はじめは学校に行きたくない理由を言いたがらず、ストレスが体調にも表れている状態でした。焦りはありましたけど、聞きたい気持ちをおさえて、気持ちに寄り添うようにしたんです。「行きなさい」と言うのもやめて、逆に「行かなくていいよ」って言うようにして…。

ーなるほど…
あと、不登校とデジタル依存が重なると復帰しにくくなるという話を仕事で聞いたことがあったので、長男にスマホゲームをやめるようにお願いしました。そしたら生活リズムが良くなって少しずつ体調が回復して、行きたくなかった理由も話してくれるようになって。結果的に少しずつ学校に行けるようになりました。でも長男はたまたまこの方法で上手く行っただけで、このやり方が全てではないと思います。一人ひとり、その子やご家庭に合わせたサポートが必要です。

▲テラスを開放したイベントも開催しているそうです(ご提供写真)

身近な人やコミュニティを頼って子育てを

ーそれが難しいところですよね…。子育てを上手くいかせるコツとは何だとお考えですか
共通して言えるのは、自分だけで抱え込まず、身近な人を頼ることではないでしょうか。親や友達、ご近所の方などの信頼できる方、それから保育所や幼稚園の方など、誰でも構わないと思います。宣伝になってしまいますが、当施設「といろ」でも、いつでも子育ての相談に応じています。

ーこれからの目標は?
「といろ」を地域の方々が集まる場として、ママ達のコミュニティとしての機能をもっと強めていきたいですね。私はカフェで働いていた経験もあるので、ここをママカフェにするのもいいかもなあ、なんて考えています。

ー確かに、その経験も活かせますね(笑)
そうですね(笑)。遠回りしましたけど、やっぱり子どもが好きですし、自分の経験をフルで生かせる職場に就けて良かったと実感しています。

ーありがとうございました!

児童発達支援・放課後等デイサービス といろ
管理者 近藤佳奈さん

株式会社ウィードスピリット
児童発達支援・放課後等デイサービス といろ
北海道札幌市手稲区稲穂2条7丁目12-14
URL:https://junin-toiro.jp/
Instagram:@ertongdeisabisutoiro