ー昔から美術が得意だったんですか?
作品を作ることは好きですが、課題に沿った作品作りは苦手でしたね。小学生の時は、みんなと同じものを一斉に作るのが苦手で、「作れません」と図工の時間ずっと泣いていたこともありました(笑)。その後中学時代に油絵を習いましたがアートの道には進まず、高校大学を経て保育士になり、札幌市内の保育園に就職しました。
ーそうだったんですね
保育士の仕事は、やりがいもあり楽しく働いていました。ただ働いて数年経ち、私が園での保育の方針を考える立場になった時に「子ども主体で考えてほしい」と言われることがあったんです。その時に改めて「子ども主体って?」と、突き詰めて考えるタイミングがあったんですよね。
ー具体化するのは、確かに難しいですね
そこで知見を広げようと一度休職し、海外の保育園を見学するために、ニュージーランドへ短期留学したんです。ニュージーランドの保育園では、子どもたちが自分で遊ぶ場所や内容を決めることができたり、子ども同士ではちょっと危ないかなと思う遊びも、先生はギリギリまで見守っていたりと、まさに「子ども主体」で生活している環境でした。