釧路町総務課に勤める武藤さんは、月に2回、町の公式YouTubeチャンネルからライブ配信を行っています。番組名は『LIVE・ON』。お店紹介や地元のニュースなど、地域密着型の情報番組として親しまれています。武藤さんの勤務は月〜金曜日のフルタイム。上司との2人体制で、取材から動画編集、配信まで手掛けます。
今の仕事に就く前、フィットネスクラブで働いていた武藤さんは、妊娠中に重いつわりに悩まされ退職。出産後しばらくはゆっくり過ごしていましたが、娘さんが1歳を過ぎたころから少しずつ“社会に出たい”と思うようになります。「長くミュージカルの舞台経験があり、人前に出るのは苦にならないので、最初は司会業に興味を持ちました。自分の結婚式で司会を務めてくださったFMくしろのパーソナリティーの方と交流があり、相談に乗ってもらっていたんです」。ある時、釧路町で情報キャスターを募集する求人を見つけ、相談すると「向いていると思うし、チャレンジしてみたら?」と背中を押されて昨年の8月に就職、10月から配信をスタートしました。
忙しい毎日を送る武藤さんの支えとなっているのは、ご家族の応援です。「夫だけでなく父や祖母も配信を楽しみにしてくれています。頑張っている姿を見てもらえるのがうれしいですね」。また、取材先の方から興味深い話を聞き出せた時は達成感が得られるそう。「私自身、釧路町民になって4年ほどなので、仕事を通して町のことを学びながら成長したいと思っています」。
そんな武藤さんの夢はラジオ配信やコラボ企画。「情報発信の頻度を上げるためにも、声だけの配信に挑戦してみたいです。北海道や釧路町にゆかりのあるユーチューバーの方とコラボ配信もしてみたいですね。夢は広がりますが、まずは私自身の情報収集力を上げ、より楽しい番組をお届けできるよう頑張ります」。地域に根差した情報番組の担い手として、武藤さんの挑戦はまだまだ続きます。